レジデント初期研修用資料 医療とコミュニケーションについて
この人のブログが好きだったので、かなり期待して読んだのですが、期待を超える面白さでとても満足しました。
医療の現場という、かなり特殊な環境におけるコミュニケーションの話なのですが、例が非常にわかりやすいですし、言葉の選び方が丁寧なので、とても読みやすかったです。
印象に残った話は、
- コミュニケーションは状況のコントロールを達成するための技術
- 中断によって交渉の自然治癒力を利用する
- 事態の要約、見解、憶測の違い
- チームワークが組織的隠蔽になってしまう
- 謝罪の表明と責任の表明を分ける
- 謝罪の失敗から裁判に
また、付録の裁判に関する話は、日常生活にはまったく参考にならないものの、とても興味深い内容でした。(もし近々裁判になりそうな方は、ここだけ読むために買っても損はないんじゃないかと思います)
この本を別の見方をすれば、医者とのコミュニケーションの取り方を患者が勉強できる数少ない書籍と言えるかもしれません。「いい人」が実は「交渉の外にいる人」だった話などは、自分も気をつけないとなぁと思いながら読んでいました。
タイトルは専門書っぽいですが、医療従事者以外の人が読んでも十分楽しめますし、むしろ一般の人が読むべき本ではないかと思います。
ちなみに、私はオーム社eStoreで電子書籍版を買いました。
レジデント初期研修用資料 医療とコミュニケーションについて
プロカウンセラーの聞く技術
ちょっと古いこの本は、誰かが紹介してたのを見て買ったのですが、ソースを忘れてしまいました。
話を聞くテクニックというのは重要と言われながら、今までなかなかいい本に巡り会えなかったのですが、本書は若干偏った内容ではありますが、面白い本だと思います。
印象に残った話は、
- 沈黙の時間の大切さ
- 聞いている時間は長く感じ、話している時間は短く感じる
- 「聞く」と「関与する」の違いと、聞き手は関与してはいけないということ
- 聞き手への質問は、話し手が質問して欲しいこと
カウンセラーがなぜ人の話を聞いてばかりいてストレスを感じないのか、そのあたりの秘密も書いてあるので、興味のある方は是非読んでみるといいのではないでしょうか。
ただ、もしいまカウンセラーのお世話になっていたり、これからなるかもしれない人は、「今あんなこと考えて聞いてるのかなぁ」などと思ってしまい、効果が半減するかもしれませんのでご注意を。
プロカウンセラーの聞く技術
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